2019.06.28
美容外科手術後の修正①
美容外科手術後の修正①
開院から1年が経過し徐々に皆さんに知っていただくことが出来てきました。
皆さんさまざまなお悩みで来院されますが
ほとんどの場合他院で治療を受けたが治っていないか
治療を断られた患者さんが多いです。
最近の患者さん、美容外科で手術を受けられたあとで
お顔の状態が崩れてしまって
その修正を希望されて来られるかたがいらっしゃいました。
二重の手術を希望して美容形成外科に行ったのですが
眼瞼下垂ではなかったのに担当の先生のお勧めのままに挙筋短縮を行い
上眼瞼が上がりすぎて、ぎょろっとした眼になってしまったのです。
そのまま待っていれば治るからと言われて待っても治らず
他の高名な美容外科の先生のクリニックで修正の手術をお願いしましたが
創を開けてみたけれど、筋肉が癒着していてまったく下げることが出来ず
さじを投げられたのです。
いろいろさんざん悩みぬいた末に、インターネットで調べて当院にいらっしゃいました。
ご本人がおっしゃる通り確かに挙筋を短縮しすぎていて上の白目が露出し
ひと目でやりすぎだとわかる状態でした。
患者さんご本人は以前の美容外科の経験から
半分あきらめモードで、藁にもすがるような気持で受診されました。
まぶたを何回も手術されている以上
開いてみなければどんな状態になっているかわかりません。
確実に治せる保証はないのです。
美容外科手術後の合併症の修正ですから
健康保険では治せません。
高額な自費の手術になります。
そしてご本人の精神状態はかなり落ち込んでいて
何を話してもダメだったらどうしよう。。と考える鬱状態。
この状態で手術をすると何をどうやって仕上げても
細かいところが気になってしまって
満足するのは到底無理になってしまうのです。
つまり手術を引き受ける側からすると
ババ抜きのババを引くような悪条件でした。
でも僕は今まで美容外科手術後の修正を何例も経験しています。
美容外科や形成外科の先生たちは本当に深いところ、手を出しづらいところまでは
手術で手掛けることが出来ないと知っています。
さらにバセドウ病眼症の眼瞼後退で吊り上がったまぶたを治しているので
吊り上がったまぶたを下げることは誰よりも数多くやっており
むしろめちゃくちゃ下げられる手術法を持っていますから
決して確定的に話はしませんでしたが
引き受けられるのは自分しかいないなあと思って
ご本人が希望すれば、やります、とお伝えしたのです。
2018年手術実績 3046件
群馬大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
http://www.oc-tokyo.com/
バセドウ病眼症に悩んでいる方はどうぞ
「1時間で分かる 甲状腺眼症入門パンフレット」
https://oculofacial.page.link/pamphlet
kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B07MS9HNSH/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_NJ8pCbV9B21VS
2019.06.21
自分が患者になってみた④
手術台に横たわるといろいろな器械がつけられます。
心電図、酸素モニター、血圧計。
そして麻酔科ドクターが
「眠くなっていきますね~」
と言いました。
あれ?あんまりぼうっとしないなあ
なんてことを考えていたら2-3秒で顔全体が少し熱っぽくなってきたなあと思ったら
あっという間に視界がぼやけて暗くなり電源が落ちたように真っ暗になりました。
と思ったら「はっ」と目が覚めて、、、
手術は終わっていました。
まったく痛みがありませんでした。
本当に本当に全身麻酔は素晴らしいです。
まったく恐怖を感じなかったのです。
覚醒も良好で、すぐにリカバリーに戻りましたが眠くもなく
付添者と普通に話をすることが出来ました。
30分後からは飲水可能。
先述の通り、脱水状態になっていましたので
ペットボトルの水を飲み干しました。
手術時間20分、部屋に戻ったのが9時50分くらい。
覚醒は良好だったのですが、
そのクリニックの決まりで退院は午後2時以降になるため
本当にやることなく(笑)過ごしました。
ちなみに当院では覚醒したら順次帰宅していただいています。
iPhoneで本を読んで過ごしたのですが
充電が気になったので、これから当院では全身麻酔の患者さんには
今後、携帯充電器を貸し出そうと思っています。
日帰り全身麻酔手術、やはり素晴らしい価値があります。
そして日帰り全身麻酔での手術、受けて良かった。
経過ももちろんですが
患者になることでいろいろ気付くことが出来ました。
今後、ネット上にご意見箱も設置する予定なので(これもパクリ(笑))
こまごまとしたことでも改善のご意見あれば是非お願いいたします(^_-)-☆
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2019.06.19
自分が患者になってみた③
自分が患者になってみた③
当日はお休みにさせてもらって
朝8時に手術のため某クリニックへ。
リカバリーに案内される前とされた後に食事、飲水の確認。
何度も確認があります。厳重です。
そして付き添い用のセキュリティーカードが渡されます。
セキュリティーも厳重。
これを見て思ったのですが、
最初からこれだけ厳しかったのではなくて
きっと何かの問題があったからこうなっているのでは、と邪推しました。
当院ではここまでのセキュリティーにしていませんが、
いずれ誰か身元不明の不審者が出入りしたりするようなら
対策を講じないといけなくなるかも、、、なんて考えました。
多分絶飲食も守れなかった患者さんが何人もいたのではないかと思いました。
ベッドには患者さん向けの当日の過ごし方と
付添者向けの当日の過ごし方が置いてありました。
とても有意義な情報。
よし、パクろう(笑)
患者さんは術衣に着替えて、スリッパに履き替えます。
スリッパは使い捨て。
当院では無印のスリッパ使っていましたが
使い捨ての方が良いですね。
よし、パクろう(笑)
そして8時50分になっていよいよ手術室に呼ばれました。
ここまで不安はまったくなし。
だって、全身麻酔だからね。
痛みなんか絶対感じないし、
むしろ全身麻酔の体験が出来ることに喜びすら感じるような気持ちでした(笑)
つづく(笑)
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2019.06.17
自分が患者になってみた②
自分が患者になってみた②
医者になってからというもの
全身麻酔を麻酔科の先生にかけてもらった手術数は
多分数千件に上ると思います。
麻酔科の先生が静脈麻酔薬(プロポフォールとか)を注入するときに
「これから眠くなりますよ~~」
「すこし点滴の部位がしみるかもしれません~~」
なんて言っているのを横で聞いていました。
患者さんのブログとか見ていると
「絶対寝ないように頑張ったけど一瞬で落ちた」
「1から数え始めたけど5くらいで意識がなくなった」
なんて書いてあります。
実際にはどうなのか。
実は麻酔科の先生も体験したことある人はほとんどいないはず、、、、、、
病気にならないと全身麻酔かからないですからねえ。
人生3度目の全身麻酔。
果たして実際はどうなのか。
患者さんにあれこれメリットを説明するくらいなら
自分で体験しないといけませんね。
これでより患者さんに寄り添うことが出来る!
なぜなら自分が患者だから(笑)
他のクリニックで日帰り全身麻酔手術を受けるということは
術前術後の管理についても他のクリニックのやり方を体験することになります。
そのクリニックでは前日夜12時までは飲食可能その後、絶食
朝5時までに300㏄までならクリアウォーター飲水可能となっていました。
手術前日はアルコール禁止。
当院では前日夜9時まで飲食可能、その後絶食。
手術開始時間の3時間前に500㏄のクリアウォーターを飲んでもらってます。
手術前日のアルコールは禁止せず。
実は手術前日はオキュロフェイシャルクリニック東京開院1周年のパーティーがあって
飲まないわけにはいかない状況でした。(真相はご想像にお任せしますが(笑))
朝5時に目が覚めて、50㏄くらいの水を飲んだのですが
手術までの間が長くて、水分取れなかったので脱水になってしまった感じがありました。
やはり強制的に多めのクリアウォーター飲んでもらったほうが良いと思います。
つづく(笑)
2018年手術実績 3046件
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2019.06.15
自分が患者になってみた①
いきなりですが、自分が患者になってみました!
数年前から右の鼻腔が狭く、鼻中隔湾曲症があるなと思っていたのですが、
CTを撮ったところかなりというか今までの患者さんで見たことないくらい曲がっていて。。。。
自分自身が鼻腔内の手術も術者として行っているし、
リスクもそんなに高くないのであれば
いっそのこと全身麻酔で手術受けてみよう!と思いました。
受けたのは東京・京橋にある某耳鼻科の有名クリニック。
実は東京院のオープン前に見学をさせていただいたことがあるのです。
手術室が6室もあって、リカバリーベッドも20台弱くらいあったと思います。
スピーディに全身麻酔をかけて手術をして覚まして、、、、
すべてを日帰りでこなしている。
本当に自分が理想とするクリニックの形がそこにあったのです。
UCLAで経験した日帰りの全身麻酔手術に近い臨床をみて
眼形成でも出来るはずだと思いました。
東京院は全身麻酔を並列で出来る施設にしているのは
ここでの見学の経験があるからといっても過言ではありません。
いままでに数百人の全身麻酔手術を行ってきましたが
すべて日帰りで、帰宅もしくはホテルに帰っていただくことが出来ました。
実は自分も今までの人生で二回の全身麻酔手術の経験がありますが
医師になってからは一度もありません。
患者さんが受ける全身麻酔手術がどんなものなのか、体験するのも悪くないんじゃないかと思いまして、実は数日前に手術受けてきました。
鼻中隔弯曲症手術の手術(笑)
その感想や顛末はまた後日。。。。。
2018年手術実績 3046件
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バセドウ病眼症に悩んでいる方はどうぞ
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2019.06.08
甲状腺眼症からの卒業
先日、某ブロガーの方が終診となりました。
まだオキュロフェイシャルクリニック東京がオープンする前。
前橋のクリニックに受診したときから
東京のオープンにこぎつけ
徐々に軌道に乗ってくるまで
ずっとブログに書いていただきました。
バセドウ病で顔つきの変化で日常生活にどのような不自由が出るのか
それによってどんな気持ちになってしまうのか
手術前の気持ち
手術後の気持ち
患者さんの本心を書いていただくことで自分自身とても勉強になりましたし
なによりもバセドウ病眼症が治療できるんだ、ということを他の方々に伝えていただいたことは
たくさんの患者さんの希望になったと思います。
手術後半年を経て、安定し、
眼球突出は正常値内に入り
左右差もほとんどわからなくなりました
ブログから喜んでいただいていることが伝わってきて
本当に嬉しく思います。
https://ameblo.jp/yhnyday/entry-12450780542.html
再発がなければ
(医療機関の悪いところで病気になったら来るところなのです😢)
会うこともありませんので
最後に診察室で写真を撮りました。
(自分から撮ろう!といったのは医者人生で初めて)
バセドウ病眼症でお悩みの方、是非一度ご相談ください。
下を向いたまま生きるのはツラいと思いますし
それこそ「生きている」状態ではないと思いますから。
2018年手術実績 3046件
群馬大学 眼科 非常勤講師
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2019.05.29
“絶望を招く顔貌”の治療後に
起こる変化
以前、絶望を招く顔貌の変化、というタイトルで記事を書きました。
こちらから
症例
両側の眼窩減圧術を行って、さらに3か月空けてから、上眼瞼を下げる手術をしました。
まぶたの術後3か月の検診でこのような状態までなってもらえました。
初診でいらしたときは、眼球突出と眼瞼後退で目つきが鋭くこちらも正視できないくらいの状態でしたが、それが自然な表情になって本当に良かったです。
外出も控えて、買い物も家族に頼むような状態だったのですが、いまは外出もできるようになり、人生を楽しむことが出来るようになったとおっしゃっていました。ご本人のご了解をいただきましたので、術前後の写真をアップさせていただきます。
バセドウ病眼症による表情の変化で絶望されていても改善することが出来るかもしれませんので、絶望する前に是非一度ご相談くださいね。
追記・手術の同意書を、この記事の一番下に載せておきます。
2019年手術実績 3850件(2019年1-12月)
経歴
涙道涙液学会 理事
医院名
新前橋 かしま眼科形成外科クリニック
住所
群馬県前橋市古市町180−1
電話番号
027-288-0224
公式サイト
こちらから
2019年11月10日のバセドウ病眼症講演会の内容はこちら
OurAgeに特集していただきました
記事はこちらから
バセドウ病眼症に悩んでいる方はどうぞ
「1時間で分かる 甲状腺眼症入門パンフレット」
こちらから
現物
こちらから
kindle版
こちらから
説明同意文書
眼窩減圧手術を受けられる
患者さん、ご家族のみなさまへ
この説明書は、眼窩減圧手術について説明したものです。わからないことがありましたら、担当医にお尋ねください。治療を受けられる場合は「同意書」に署名をお願いいたします。
1.あなたの病名と現在わかっていること、病態
・ 眼球突出(甲状腺眼症)
・ 甲状腺に関連した自己免疫疾患です。
・ 甲状腺に関係した抗体が眼球の周りにある脂肪や眼球を動かす筋肉の中に存在し、それが標的となって炎症が起こり、増生します。それによりまぶたの腫れ、赤み、白眼の充血、角膜の傷、眼の奥の痛みや重さ、眼がでてきたり(眼球突出)まぶたが開いたり(眼瞼結膜の後退)し、瞬きが少なく目つきが鋭くきつくなるように見えます。筋肉、脂肪の炎症、腫れにより眼圧上昇や視力低下、2重にみえることもあります。バセドウ病の方の約50%~60%に甲状腺眼症が生じます。甲状腺機能亢進症でも低下症でも甲状腺機能が正常でもおこります。
・ 筋肉や脂肪が増生し眼球突出が起こったり、神経が圧迫されて視力低下が起こったりします。症状は発症から半年程度経過すると固定化し自然には治りません。
眼窩部の解剖図
2.この治療の目的・必要性・有効性
・ 高度の視力低下や眼球突出に対して、眼の周囲の骨(眼窩)を削り、眼の奥の脂肪を切除することで肥大した筋肉や脂肪が入るスペースを拡大する手術です、
・ この治療をすることにより眼球を陥凹させ、眼球突出により鋭くきつくなった目つきを改善し、白めの充血、角膜の傷を改善させます。
・ どの程度効果があるかは患者さんの状態により個人差があります。
3.この治療の内容と性格および注意事項
・ 全身麻酔で行います。
・ 下まぶたや目頭などの結膜や、上眼瞼・下眼瞼の皮膚を切開し、目の奥の骨や脂肪組織を切除します。
・ 術後1週間、軟膏を使用してもらいます。術翌日からシャワー浴・洗顔・洗髪は可能です。創部に汚れがたまると不潔になりますので、毎日軽く洗い流すようにしてください。ただしまだ癒着していませんので強くこすることはおやめください。3日後からは入浴が可能です。約1週間で創部の化粧は可能です。術後には顔貌が大きく変化する場合があります。また術後に腫れますので創部が醜く見える可能性がありますが、完全に腫れが消退し、完成した状態になるためには6か月が必要です。
・ 手術後眼帯をし、その上から冷却が必要です。
・ 当院ではチームとしての医療を行っており、厳格な基準を経た指導のもとに手術を行っていますが、通常の保険診療の場合には手術を担当する医師は指定することはできません。担当医を指名する場合には自由診療での手術になります。
4.この治療に伴う危険性とその発生率
・ 手術により創部に内出血が起こります。内出血は最初赤いアザのようになっていますが、黄色く変色し重力に伴って皮下を下方に移動しながら約3週間で消退します。腫れの消退は最初の2週間でほぼ程度改善します。完全な消退には約半年かかります。創部に血腫ができた場合は除去手術が必要です。
・ 手術後には眼球運動障害が出現し2重に見えます。翌日にはほとんど消失していることが多いですが、残存することもあります。
・ 複視が残存した場合には、3から6か月で徐々に改善しますが、脂肪切除のみでは3%、外側壁では3-6%、内側壁では10-65%で複視が残存するとされています。その場合には、斜視手術が必要になることもあります。当院の脂肪減圧のデータでは正面複視は0%、斜視手術が必要になった方はいません。
・ 意図的に眼球を陥凹させる手術ですので、まぶたが凹むなど、顔貌が変化します。目標を日本人の平均値15㎜に設定しますが、顔貌の変化に伴って二重のラインの形状や、下まぶたの腫れ方が変化します。人によってはバセドウ病発症前よりも凹んでしまったと感じることもあります。
・ 術後、瞳が広がったり、近くが見づらくなったりすることがありますが、半年程度で徐々に改善します。
・ 眼に関わる重要な神経やこれを栄養する血管に障害が起こると失明に至るような視力・視野障害が出ることがあります。発生率は1.2%です。
・ 脳に近い場所の手術を行うため、感染症などをきたすと重篤な状態になる可能性があります。
・ 手術を誘引として甲状腺クリーゼという死に至る病気が発症する可能性があると指摘されています。発症率は入院患者50万人に1人、致死率10%であり、500万人に1人です。
・ 術後徐々に傷痕は目立たなくなりますが傷痕が目立ったり、ケロイドになったりすることがあります。術後に傷が離解した場合は再度縫合処置が必要です。感染などで眼窩蜂巣炎になることがあります。
5.偶発症発生時の対応
万が一,偶発症が起きた場合には最善の処置を行います。なお,その際の医療は通常の保険診療となります。
6.代替可能な治療
・ これに代わる治療はありません。
7. 治療を行った場合に予想される経過
・ 術後、さらに眼球陥凹を得たい場合に、今回の手術とほかの部位の減圧術を行うことがあります。眼瞼後退や眼瞼下垂、複視、斜視に対する手術など外科的治療が必要な場合があります。角膜びらんなどの症状がある場合は点眼の治療が必要です。
・ 一度炎症が落ち着いた眼症も15%で再発します。その場合はステロイド治療などを必要とする場合があります。甲状腺の数値が安定している方やむしろ低下している方でも眼症は悪化することがあります。甲状腺の数値が安定しているからといって眼を放置するとひどく悪化することがあります。
・ 喫煙や放射線ヨード内用療法が悪化につながるため、禁煙が絶対必要です。またストレス、寝不足が悪化を招きます。十分な睡眠を心掛けて下さい。
・ 術後に創部から出血が流れることがあります。出血があった場合には創部を軽く圧迫し安静にしてください。創内に溜まると除去手術が必要になる場合がありますが創外に流れることは良いことですのでそのまま止血するのを待ってください。
・
8.何も治療を行わなかった場合に予想される経過
・ 自然には治りませんので、視力低下や結膜充血や残存します。顔貌の変化が気になっている場合には、うつ状態になってしまう方もいらっしゃいますし、きつい目つきに見られることで社会的不利になることなどが考えられます。
9.患者さんの具体的な希望
治療に関して何かご要望があればお伝えください
10.治療の同意を撤回する場合
いったん同意書を提出しても,治療が開始されるまでは,本治療を受けることをやめることができます。やめる場合にはその旨を下記まで連絡してください。
11.連絡先
本治療について質問がある場合や,治療を受けた後緊急の事態が発生した場合には,下記まで連絡してください。
【連絡先】
住所:前橋市古市町180-1
病院:新前橋かしま眼科形成外科クリニック
電話:027-288-0224、080-3401-9510
説 明 日: 年 月 日
説明医師: 鹿嶋友敬
* 説明同意文書は電子カルテにスキャンしてください。
同 意 文 書
病院長 殿
私は, 眼窩減圧 手術 を受けるにあたり,下記の医師から,説明文書に記載されたすべての事項について説明を受け,その内容を十分に理解しました。また,私は,この検査(治療)を受けるかどうか検討するにあたり,そのための時間も十分に与えられました。以上のもとで,自由な意思に基づき,この治療・検査を受けることに同意します。
なお,説明文書とこの同意文書の写しを受け取りました。
□ 病名・病態
□ 治療の目的・必要性・有効性
□ 治療の内容と性格および注意事項
□ 治療に伴う危険性とその発生率
□ 偶発症発生時の対応
□ 代替可能な治療およびそれに伴う危険性とその発生率
□ 治療を行った場合の予測される中長期的経過・予後
□ 治療を行わなかった場合に予想される経過
□ 患者さんの具体的希望
□ 治療の同意撤回
□ 連絡先
【説明】
説明年月日:平成 年 月 日
説明した医師:
同席者 :
【同意】
同意年月日:平成 年 月 日
同意者(本人):
*患者さんに判断能力がない場合にのみ,代諾者が,自筆署名,もしくは記名押印してください。
(代諾者): (患者さんとの関係: )
立会人: (患者さんとの関係: )
2019.05.27
四国での講演と、ついてないなと思った話
昨日は四国アイランドセミナーという研究会に招待していただき、講演してきました。
新時代の眼形成外科、というタイトルで、
今まで治らないとされている病気をどうやって治すのかについても講演してきました。
とても反響が良く、大成功だったと思います(^^)
もちろん、バセドウについても話してきました。
帰りの羽田空港がバス送迎だったのでついてないな、と思ってましたが
ふと見たことのない航空会社の飛行機だなあ、、、と思ったら、なんとエアフォースワン!
実はついてました!笑笑
こんな幸運滅多にありません!!!
一生に一度かなあ。
バス送迎じゃなかったら見れないですからね!!!
同型が二機、停まってました。
これはどっちに大統領が乗っているか、わからなくするためですね。
給油は在日米軍の給油車が行っているようで
見たことないタンク車両が隣に停まってました。
2019.05.18
バセドウ病眼症へのステロイドパルス 追加
前回の記事では当院のステロイド点滴の間隔について話をしました。
では一回当たりの点滴については、どのようなものが理想なのでしょうか。
ちょっと考えてみましょう。
ステロイドパルスでは大抵入院して点滴をするのですが
どこの病院でもメチルプレドニゾロン1000㎎を2-3時間かけて点滴を行っています。
でもちょっと待って下さい。
本当に2-3時間かけて点滴する必要があるのでしょうか。
こういう時は眼科のドクターに聞いても
「ん、なんとなく」
「いままでやってきたから」
しか返ってこないと思います。
そこで薬剤添付文書を見てみましょう。
https://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00065704.pdf
投与方法は「緩徐に静注もしくは点滴静注する」と書かれています。
医療関係者ならわかると思いますが、
緩徐に静注、の意味は「一気に全部入れないでね!」くらいの意味しかありません。
一気に全部入れることがダメなだけで
そこそこゆっくりなら許容できるようです。
さらに読み進めてみると、、、
本剤の高用量を急速静注(500mgを超える用量を10分未満で投与)することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合にはこれらの副作用の出現に十分注意の上緩徐に投与すること。
10分以上かければよい、されているのです。
しかも生物学的半減期(薬剤が半分になる時間)は
たったの2.1時間しかありません。
ということは2-3時間かけて入れていると最初に入っていた薬はどんどん減っていってしまいます。
薬剤の効果は、血中濃度がどこまで高まるか、によりますから
長い時間かけて点滴すると、効果が弱くなってしまうことが分かります。
なので、当院では15分程度の時間をかけて点滴して、そのまま帰宅としています。
患者さんも点滴に来て、あっという間に帰ることが出来れば
日常生活に及ぼす影響も少なくて済みます。
https://ameblo.jp/naaaaaaaao8/entry-12461815039.html
出来るだけ負担の少ない、それでいて効果の高い治療を、
昔からやってるから、、、みたいな理由じゃなくて
いろいろなところから情報集めて患者さんに提供していくことが
当院の使命だと思っています。
再度、お断りですが、古典的な入院パルスを否定するものではありません。
治療法の選択は、患者さん個人の自由だと思っております(^_-)-☆
2018年手術実績 3046件
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2019.05.13
バセドウ病眼症へのステロイドパルス~オキュロフェイシャルクリニック東京のやり方
バセドウ病眼症の発症直後の活動期の治療は、手術ではありません。
眼の奥の脂肪や筋肉に炎症が起きている状態ですから
これを薬剤で抑えることが治療になります。
現在使える薬剤の種類は副腎皮質ステロイドという薬剤しかありません。
世界的には他の薬剤(生物学的製剤)の臨床試験が行われていますが
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/ohashi/kogen/patient/treatment/biological.html
論文を見る限り、ステロイド以上の効果が出ているわけではないように見えます。
いずれ日本でも使えるとしてもまだまだ何年も先の話だと思われます。
ではステロイドしか使えないとして
どのような投与方法があるのか。
具体的に取れる方法は3つです。
1.内服(口から)
2.点滴(腕から)
3.注射(まぶたから)
今回は1と2についてのお話です。
一般的に日本中で(本当に日本中で!)やっている方法を紹介しますと、
入院して点滴を週に3日間を3週間、退院後に内服を3か月から6か月徐々に減量して終了というものです。
点滴と点滴の間はそのまま入院しつづけなければいけない施設もあれば、一旦退院となってまた次の入院としている施設もあります。
ちょっと考えていただきたいのですが、3週間の入院ってゾッとします。
バセドウになる方は30-50歳に多いので、
仕事や子育てでとてもそんなに長く入院が出来る環境にはないのが普通だろうと思います。
下手をすると仕事クビになっちゃいます。。。
無事に入院・点滴が終了すると、次に待っているのは長期のステロイド内服です。
長期のステロイド内服、薬さえ処方されていれば
通院せずに済むのが良いところです。
しかし内服の欠点として、副作用が多いことが挙げられます。
満月様顔貌(ムーンフェイス)、高血糖、不眠などがよく起こります。
点滴で入れる薬剤の量が多いので、効果が高いのですが
逆に量の少ない内服で副作用が多く出ます。
(内服は作用時間が長いから、と考えられています)
つまり内服は効果が少なくて、副作用が多い、コストパフォーマンスが悪い治療ということが分かっています。
したがって最新のヨーロッパ甲状腺研究会の指針では内服は行わず
週に1度の点滴を行う、としています。
https://www.reviewofophthalmology.com/article/management-of-thyroid-eye-disease
(以下原文一部抜粋)
In Europe, nearly every patient with a diagnosis of thyroid eye disease receives intravenous infusions of steroid once weekly for 12 weeks. Intravenous steroids have been shown to have a greater efficacy than oral steroids (80 percent vs. 50 percent). While this doesn’t cure the disease, it does reduce the clinical severity and improve the patient’s quality of life. However, 10 percent of patients are resistant to steroids. Steroids also carry the significant risks of liver failure, diabetes, insomnia, psychological changes and even death (if the cumulative dose exceeds 6 to 8 g).
参考文献にあたるもの
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4836120/
だから当院ではこれに則って、週に1度の点滴を行っているのです。
分かっている範囲で一番効果が高く、拘束時間が短く、副作用が少ない治療なのです。
お断りですが、古典的な入院パルスを否定するものではありません。
あくまで日本中で入院しか選択肢がないのであれば
それ以外も作ってあげたほうが良いのでは?という発想から来ています。
治療法の選択は、患者さん個人の自由だと思っております(^_-)-☆
2018年手術実績 3046件
群馬大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
http://www.oc-tokyo.com/
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