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手術後に目が動かない眼窩骨折③

手術後に目が動かない眼窩骨折③

来ていただいたすぐ翌日に全身麻酔での手術を組みました。
まず行ったのは上顎洞に入ったバルーンの除去。

まず前医の切開創の抜糸から。
上くちびるの裏が創部なのでその部位の抜糸をします。

眼科医ですが、口の中も手術します(笑)

そこから上顎洞の前壁にアプローチしたところ
とても小さい穴が開いており、そこからバルーンの端が見えていました。

でも、、、、
この穴の小ささを見て思ったのです。
絶対に内部の操作は出来ていない。盲目的にバルーンを膨らませただけだ。

まさに前回書いたお笑い芸人の使うバルーンを布団の前で膨らませただけの状態です。
きちんと直視して再建しているものでないのは明らかでした。

バルーンの素材は非常に柔らかく、内部の生理食塩水を抜きながら、
途中破れたり、千切れたりしましたが、なんとか全てを除去することが出来ました。
その創を閉じて、次に結膜切開から眼窩内に進入しました。

下眼瞼の裏の結膜から眼窩の下縁へ。
骨膜を切開して骨膜下に進入します。

まず折れていない部位の骨を同定するために、骨膜と骨を剥離します。
正常の範囲を見つけて、いよいよ骨の除去に入ります。

通常、眼窩骨折の場合に折れた骨は上顎洞内にあるのですが
今回は眼窩内。
まるで方向が違うのでどうなっているか慎重に剥離を進めます。

眼窩の組織はとても柔らかいので手術器具の先でなでると硬い部分に触れるのがわかりました。
眼窩の中に刺さっている骨片を見つけるのはそれほど難しい問題ではなかったのです。

骨片は見つかりました。
そしてそれを除去するのも難しくありませんでした。

でもその後にそれよりも大きな難問が待ち受けていました。

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2018年手術実績 3046件
群馬大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
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新前橋かしま眼科形成外科クリニック 前橋市古市町180-1
027-288-0224
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