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保険診療と自費診療の違い
当院では保険で行う診療と、自費で行う診療を分けています。
これにはいくつかの意味があります。
まぶたを作る、ということは彫刻を作るようなことと似たような作業です。
誰もが小学生や中学生の頃に図画工作の授業などで経験したと思いますが
そのような作業というものには100%の出来というものがありません。
授業であれば、次の授業までの1時限で仕上げてしまわなければいけませんから
70%の出来でも終わりになりますが
95%くらいの完成度を目指すのであれば時間は
その3倍くらいはかかってしまうのではないでしょうか。
また、どの有名なシェフのレストランでも
そのシェフはおそらく店の雰囲気や季節ごとのメニューを決めていくのが仕事であり
魚や肉を直接すべて調理しているわけではありません。
直接その有名なシェフに調理を頼もうと思ったら
莫大なお金を払ってレストランを貸切にするか
同等のお金を払って自宅に出張してもらう必要があると思います。
お寿司の有名店であったって
オーナーの板前さんがメインで握っていても
焼き物は他の人がやっていることが普通です。
さらに自分は今までに国内で最も有名な眼形成の研修施設である聖隷浜松病院と
世界で最も有名な眼形成の研修施設であるUCLAでの臨床留学を経て
ここまで辿り着きました。
正直に言って同様の経験を行うことが出来る若手医師が出てくる可能性は相当に低いと思います。(出てくることを望みますが)
オペレーターとしての腕のピークが40-50代だとすると
そのような経験が自分だけで終わってしまう前に出来る限り次世代に伝えていかなければなりません。
以上のことを踏まえ、保険診療の手術の場合には適度な時間と完成度で終わりにさせていただいており
術者の指名も受けておりません。むしろ若手の先生方に積極的に執刀してもらっています。
逆に自費の場合には術者の指名を行っていただくことが可能としております。
さらに保険診療の倍の時間枠を取らせていただき
出来るだけ完成度の高い手術を志しています。
また美容外科で行った自費の手術の修正は保険で行うことは出来ず、自費になります。
自然発生的な病気ではなく、本来不要な医療によるものでありますから当然ですし
保険診療のシステム上、保険で請求してもカットされていまいます。
最近、ご要望から自費の治療が望ましいことを説明したのにそれを拒否し
保険での治療を希望したにも関わらず
自費と同様のサービスを望む方がいらっしゃいました。
群馬では、そうそうトラブルになることはないのですが
大都会東京だといろいろな人がいますね。
人数が多すぎて隣の人を信用できないのかもしれませんね。
忙しくてなかなか更新できなかったのですが、年末年始はすこし時間とれそうなので頑張ります。
昨年度実績2000件(うち眼瞼下垂手術941件、眼窩減圧250件)
群馬大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
http://www.oc-tokyo.com/